腹筋を鍛えることで、勃起力は高めることはできるのでしょうか?
結論からいうと、腹筋は精力や性欲と深く関係があり、勃起への影響も担っています。
ですのでEDを克服したい場合には腹筋を鍛えることも重要となります。
またセックスの挿入の際のピストン運動での「腰を動かす」という行為は、体幹を維持して骨盤の前後運動により腹筋が大いに働きます。
今回ご紹介する腹筋と勃起との関係性を知って、効率の良い筋トレ方法を身につけて精力/性欲アップに役立ててください!
腹筋と勃起の関係性
まずは腹筋と勃起との深い関係性を確認していきましょう。
筋トレをすることで性欲ホルモンであるテストステロンが分泌される
そもそも腹筋に限らず筋トレを行うことで、男性ホルモンが大量に分泌がされます。
その男性ホルモンは、性欲を引き起こす”テストステロン”です。
性欲の大部分はこのテストステロンが司っているのですが、
加齢によって分泌が減少してしまうという特徴があります。
多くの男性は歳を重ねるごとに体を動かすことが少なくなるので、
テストステロンの減少
↓
精力(性欲)の減退
↓
勃起力の低下
という悪循環に陥ってしまいます。
筋トレをすることで、テストステロンが大量に分泌され
性的欲求を起こさせ、性的興奮をペニスに伝えることができます。
性的刺激がペニスに伝わると、ペニスの内部では一酸化窒素という物質の濃度が高まり
ペニスの動脈を弛緩させ一気海綿体に血流を流れ込ませ勃起させることができます。
筋トレをした際に”ムラムラする”と感じる男性が多いのは、この体内でのサイクルによるものです。
丹田を刺激できる
腹筋を鍛えることで勃起力を向上させる”丹田”を刺激することができます。
丹田はヘソの指三本分下がったところにある、東洋医学では精力などの元気が集まる場所といわれています。
丹田を鍛えることで
ストレスに強くなる
自律神経のバランスが整う
集中力が上がる
脳の活性化に役立つ
といわれています。
男性の脳はストレスと受けると、性欲ホルモンであるテストステロンの分泌が低下してしまいます。
これはストレスホルモンである、コルチゾールがテストステロンの分泌を抑制してしまうからです。
また自律神経の交感神経と副交換神経のうち、勃起に関与するのは副交換神経です。
副交感神経とは一般的にリラックスした状態に優位になり、反対に緊張状態の場合では交感神経が優位になります。
勃起はこのうちの副交感神経が優位な状態で起こるので、
腹筋を鍛える
↓
丹田を鍛えられる
↓
勃起を司る副交換神経を優位にしやすくできる
ということになります。
現代人は多忙な生活やストレスで交感神経が優位になっていることが多いので
腹筋を鍛えることで丹田を鍛え
副交換神経を正常に働かせ、脳の性的興奮をペニスに正確に伝え、勃起させやすくなるという効果があります。
腹筋はその他勃起に関わる筋肉を鍛えることにもつながる
勃起力をアップさせる下腹部の筋肉には
・PC筋(骨盤底筋群)
・BC筋(球海綿体筋)
が有名です。
これらの筋肉を鍛えることは、勃起力や射精の勢いや快感を強めるだけでなく、早漏改善や勃起力維持といった効果もあります。
腹筋を鍛えるということはこれらの下腹部にある筋肉を鍛えることにもつながるので、勃起力アップへの近道となります。
また腹筋を鍛えることで、陰茎部へ血流が巡りやすくなります。
勃起は陰茎部にある、海綿体に血液が一気に流れ込むことで起きる現象なので、下腹部にある腹筋とは切っては切り離せない関係にあります。
腹筋の種類と勃起力アップに鍛えるべき腹筋
腹筋の勃起との深い関係性を確認していただいたところで、腹筋にはどういった種類があって、勃起力をあげるにはどの腹筋を鍛えるべきなのかを確認していきましょう。
腹筋の種類
①腹直筋
腹直筋はお腹の中心を縦に覆う筋肉です。
お腹そのものを引き締めるのにはこの部分を鍛えるのが不可欠です。
腹直筋を中心で縦に分けているのが「白線」といい
横に4〜5段に分けているのが「腱画」といい、
これらが体表面に現れるぐらい鍛えられ、腹筋が割れることを”シックスパック”と呼びます。
②内・外腹斜筋
内外の腹斜筋は横腹にある筋肉です。
体幹を捻ったり、立ったまま体を横に傾けたりする際に働く筋肉です。
③腹横筋
腹横筋は腹筋の中でももっとも深くに位置する筋肉です。
腹横筋はコルセットのような役割をしていて、お腹内部を圧迫してお腹を凹ませたり、腹圧を高めて体幹を安定させる働きがあります。
腹式呼吸では息を吐く際の腹横筋が働きます。
勃起力アップに鍛えるべき腹筋
この腹筋のうち勃起力アップのために鍛えたい腹筋は
腹直筋(特に下部)
腹横筋
です。
腹直筋の上部は肋骨の下部まで達しますが、特に腹直筋下部を鍛えることが重要です。
腹直筋下部はペニスと近い距離になるので、集中的に強化をすることでペニスへの血流量の増加が期待できます。
また腹横筋は深呼吸などで筋肉です。
腹横筋を鍛えるということは、深い呼吸ができるということになり、丹田を鍛えられ勃起を司る副交感神経を優位にしやすくなるといえます。
勃起力をあげる腹筋の筋トレ/腹直筋下部と腹横筋の鍛え方
腹直筋下部の鍛え方
レッグレイズ
レッグレイズは腹直筋を鍛えるのに一番オーソドックスな方法です。足あげ腹筋などとも呼ばれます。
1、仰向けに寝転がり、両手を上げた状態で椅子や机の足などの固定されたものを掴みます。(寝てバンザイした状態で両手で何かに掴まる)
2、上半身は固定したまま、足を90℃まで上げます。
3、息を吐きながらゆっくり足を下げていき、地面につく直前で止めます。
4、息を吸いながらまた足を90℃まで上げます。
5、これを繰り返します。
10〜15回を3〜5セット行うのが目安です。
ニートゥチェスト
1、椅子や床に足を伸ばして座り、両手をお尻より後ろに置きます。
2、足を揃えた状態で、股関節と膝を曲げて、膝を胸に引き寄せます。
3、膝を胸に引き寄せた際に、上半身を少し前に倒してお腹を突き出します。
4、足を揃えたまま、ゆっくりと足を床に下ろすように伸ばしていきます。
5、地面に足をつけずに繰り返します。
10〜15回を3〜5セット行うのが目安です。
腹横筋の鍛え方
ドローイング
ドローイングは、深く呼吸をすることによって腹横筋を鍛えるトレーニングです。
息を吐く際に腹横筋はもっとも働くので、最大限まで息を吐き出すことが重要です。
1、仰向けに寝転がり、両手をお腹の部分にあてます。このとき背中を丸くせず背筋を伸ばします。
2、この状態で息をゆっくりとお腹をへこませて最大限に吐きます。もう吐けないというところまで吐き出します。
3、全て息を吐き出せたら、ゆっくりを息を吸い込みます。
4、もう吸えないという最大限まで吸い込みます。
5、これを繰り返します。この一連の動作の中で、丹田(お臍の下あたり)に空気が出入りすることを感じるとより効果的です。
10〜15回を3〜5セット行うのが目安です。
ヒップリフト
ヒップリフトはお尻の筋肉を鍛える代表的なトレーニングですが、腹横筋も大いに鍛えられます。
同時に勃起力改善に不可欠な、PC筋(骨盤底筋群)やBC筋(球海綿体筋)も鍛えられるので精力回復にはおすすめのトレーニングです。
1、仰向けに寝転がり、手のひらを地面につけます。
2、両膝を90度曲げます。
3、おへそを天井に近づけるように腰を持ち上げます。この際に体が一直線になるようにします。
4、さらにお尻をキュッと締め肛門と閉じるように力を入れます。(PC筋とBC筋への効果)
5、5秒間その姿勢をキープします。
6、ゆっくりと腰を地面に下ろし、これを繰り返します。
20回を3〜5セット行うのが目安です。
まとめ
腹筋を鍛えることで、
テストステロンが増加する
下半身の血流循環が良くなる
丹田を刺激できる
といった効果で、勃起力の改善を期待することができます。
特に腹直筋の下部、腹横筋、ついでのPC筋やBC筋を鍛えて、勃起力の改善に役立ててみてくださいね!